校長室 of 札幌西高定時制HP

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冒頭挨拶

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平成27年4月

 平成25年4月に本校の校長として赴任し、今年で3年目を迎えました。長い歴史を持つ道内屈指の伝統校であり、母校(西高26期卒)でもある本校に勤務し、改めて職責の重さを感じているところです。また、この間、保護者、地域、同窓会の皆様方には、多大なるご支援・ご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
 これまで、生徒の豊かな心を育てるとともに、学び直しやキャリアガイダンスの実施など、社会的・職業的自立を促す教育の充実に取り組んでまいりました。生徒には、夢を持ち努力し続けることにより、いつも輝いて欲しいと願っています。
 今後は、入学した生徒が期待どおりの学校と感じ、卒業後もすばらしい学校だと誇りに思えるよう、「学び直し」から始まる教育課程の編成・実施に取り組むとともに、キャリア教育推進の視点からの体験的な教育活動の充実を図りたいと考えています。
 私をはじめ、教職員一同、教育活動の一層の充実に取り組んでいく決意でありますので、保護者、地域、同窓会の皆様方の本校定時制への変わらぬご理解とご支援をお願い申し上げます。

第32代校長 前川 洋(まえかわ ひろし)

校長講話集(2015年度)

始業式

始業式-2015/04/09

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 今日から平成27年度がスタートします。気持ちも新たに、登校してきたでしょうか。今日のはなしはロングバージョンと長い話の二つを用意しています。どちらがよいか、「Yes」か「はい」で答えてください。「Yes?」、「はい?」。「Yes」ですね。ロングバージョンで・・・。でも、皆さんの顔を見ると、悲しい顔をしているので、ショートバージョンにします。
 さて、先月の終業式では、自己ベストを更新し続ける姿を、先輩として新入生たちにしっかり見せられるよう、頑張ってほしいと言いました。皆さんは、今年度、どんな自己ベスト更新を目標にしていますか?思いつかない人は、例えば、1年後の3月に、卒業できない、進級できないといった、最悪の状況を想像してください。何が足りなくて、卒業や進級ができなかったのでしょうか。「こうすれば、よかった」と思い当たることがあると思います。それこそが、いま皆さんがやっている過ちです。
 多くの人は、今、行っている過ちに気付いているものの、未来はこうあってほしい、卒業・進級してほしいという思いが邪魔をして、過ちに目を背けようとします。皆さんも、きっと、今の過ちに気付いているのに、目を背けてはいませんか。その過ちをいっぺんに正すのは、とても難しいことだと思いますが、少しずつならできると思います。それが自己ベストの更新です。新年度のスタートに当たり、皆さんには、少しでも、自己ベストを更新するよう改めてお願いします。そして、自分には無理と勝手に諦めないこと、そして、お互いに励ましあうことをお願いします。私も含めて、先生方全員、新たな意気込みで、皆さんを応援しますので、頑張ってください。
 終わりに、皆さんが、この一年健康で、事故に遭うことなく学校生活を楽しく送ることを願って、始業式での校長からの話とします。

対面式

対面式-2015/04/09

IMG_0017.JPG入学式や始業式を終え、平成27年度の学校生活が始まりました。1年生の皆さんは、入学したばかりでまだ緊張も解けていない中、分からないことが多いと思います。この対面式で、高校生活に対する不安を少しでも解消し、高校生活を楽しめるよう期待しています。上級生の皆さんには、この機会だけでなく、様々な機会を捉えて、本校での生活の楽しさや本校の良さなどについて、積極的に後輩に伝え、ともに西高の伝統を築いていただきたいと思います。
 さて、1年生の皆さん、先輩から様々なことを教えてもらうためには、「可愛がってもらうこと」が大切です。どうすれば可愛がってもらえるでしょうか。2・3・4年生も、人に好かれるにはどうしたらよいか考えてみてください。親切にする、優しくするなどいろいろな答えが考えられますが、嫌われたり、憎まれたりするにはどうすればよいかを逆に考えてはどうでしょうか。それは、人に嫌われる方が簡単だからです。例えば、相手の欠点を指摘すればすぐに嫌われます。それも、自分と好みが合わないこととか、自分とは違っていること、単なる癖など、些細な違いをその人の欠点として直接指摘したり、陰口を言えば、その人は嫌な思いをし、すぐに嫌われます。したがって、可愛がってもらうためには、人にいやな思いをさせない、人の些細な違いを指摘しないということです。新入生だけでなく、在校生もみな、そういう考えで人と接し、友人関係を築くことを期待しています。しかし、人間として許せないことや多くの人に多大な迷惑をかけるような欠点を指摘するのは、本人のために必要です。ただその際も、ストレートに欠点を指摘しては、相手に「何を偉そうに」と思われ、トラブルの基となります。相手の気持ちを考えて、言い方を工夫したほうがよいと思います。まして、メールでは気持ちが伝わりませんので、絶対にやめましょう。
 今話したことを胸に刻み、新入生は上級生から可愛がられ、上級生は後輩から慕われるようお願いし、私の挨拶とします。

PTA総会

PTA総会-2015/05/15

 平成27年度PTA総会に当たり、一言ご挨拶させていただきます。併せまして、今年度の学校経営方針などについて説明させていただきます。私は、本年度で3年目になります校長の前川です。どうぞよろしくお願いします。本日は、ご多用の中、本総会にご参集いただき感謝申し上げます。また、日頃から本校の教育活動にご理解とご協力いただいておりますことに、心からお礼申し上げます。
 新年度が始まって40日ほど経ちました。1年生にとっては、分からないことが多く、まだ不安を感じていることと思いますが、対面式、健康診断等、年度初めの行事もひととおり終わりましたので、他学年の生徒とともに、学業にも熱を入れ始めているのではないでしょうか。この時期は、いずれの学年にとっても、1年間の学校生活の充実に向けた大切な時期でありますので、先生方には生徒一人一人を大切にした、きめ細かな生活指導や学習指導を進めてもらい、また、生徒には、自分の良さや課題を自覚しながら、今年度の目標や将来の目標をしっかり設定して、学業に取り組むことが大切であると考えています。ご家庭においても、お子様の生活リズムや健康に留意しながら、高校生活を応援していただければと思います。
 さて、学校教育にはこれで十分ということはなく、生徒の能力を一層伸ばすため、常に教育活動の改善に取り組むことが必要と考え、学校経営を行っています。今年度の学校の経営方針などを、11ページの「学校経営シラバス」としてまとめましたのでご覧ください。時間の都合もありますので、簡単に説明させていただきます。まず、右側中央に、「校長のビジョン」を示しています。私としては、本校が、
 ○ 生徒が失敗や成功を繰り返しながら成長し、夢をかなえることができる学校
 ○ 生徒の心の居場所となる学校
 ○ 生徒の社会的職業的な自立に向けて、キャリア発達(家庭や学校で、様々な役割を上手にこなすことができること)を促す学校
となることを目指して、本年度も様々な教育活動に取り組むとともに、学校改善に取り組んでいきたいと考えております。
 さらに、こうした取り組みを通して、生徒、保護者にとって
 ○入学後、期待どおりの学校であること
 ○卒業後も、すばらしい学校だと改めて実感し、誇りに思える学校であること
を最終的に目指す学校経営に取り組んでいきたいと考えています。具体的には、左下の「生徒の卒業を支援する教育課程の編成・実施」や中央下の「学校改善の推進」などに取り組んでまいりたいと考えています。時間の関係で、学校経営シラバスの説明はこの程度とさせていただきますが、私としては、学校の垣根を少しでも低くして、保護者の方をはじめとする地域の皆さんから多くの意見が寄せられるよう努めるとともに、寄せられましたご意見を参考にしながら、このシラバスを含め学校経営の改善に取り組んでいきたいと考えております。本日の総会をはじめ、様々な機会を捉えて、忌憚のないご意見を賜りますよう、よろしくお願いします。
 結びに、本日の総会は、昨年度事業の報告をはじめ、新年度の役員や事業計画などの議題が用意されておりますので、十分にご審議いただきますよう、お願い申し上げまして、校長の挨拶とさせていただきます。

夏季休業前全校集会

夏季休業前全校集会-2015/07/24

 明日から始まる夏休みを前にして、私から話をします。
 まずは、先々週の西高祭に参加した生徒の皆さん、お疲れ様でした。次々とお客がやってきて、長い列ができ、全日制のお店をしのぐ勢いでした。PTA会長さんをはじめ定時制のOB・OGも駆けつけ、とても喜んでくれました。参加した生徒の皆さんは、大変でしたけど、いろいろなことを学びまたひとつ成長したと思います。来年は、もっと多くの生徒が参加し、楽しむとともに、成長してくれればと思います。
 さて、夏休みを前にして、皆さんに考えてほしいことが1つあります。それは、学校生活を続ける上で、自分の課題や問題点は何かということです。皆さんは、答えることができるでしょうか。一般に、課題とは、こうありたいと思う理想の姿と今の自分の姿を比較したときの違いです。今の自分よりもっと成績を上げたいとか、遅刻や欠席をしない、友達をもっとたくさん作りたいなど、理想の姿を思い浮かべると課題が見つかると思います。もし、この程度でいいやと理想が低ければ、現実とほとんど変わりがなく、課題や問題点は見つかりません。それでは、進歩が全くなく、人間としての成長もありません。ではどうすればよいでしょうか。現在の自分とは違う理想の姿を思い浮かべてください。そのためには、将来の目標をしっかり持つこと、しかも高い目標をもつことが大切です。皆さんには、この夏休み中に、4月からの自分の姿を振り返るとともに、将来の目標に向かって取り組む理想の姿を思い浮かべて、自分の課題を明確にしてください。そして、学校が始まったら、その課題を解決するための努力をお願いします。
 最後に、もう1つ。来年の6月から18歳に選挙権が引き下げられ、現3・4年生全員と現2年生は誕生日が来た時点で選挙権が与えられます。こうした中、現在、わが国では、安全保障にかかわる法案の議論が行われており、選挙権を与えられた自覚と責任をもって、この機会に、この問題を考えてみてほしいと思います。折しも、この夏休み中に迎える終戦記念日は70回目の節目となります。輔仁会館の入り口近くに立っている細長い長方形の戦没者記念碑を皆さんは知っていますか。西高の大先輩である本田明二さん制作の鳩が三羽留まっている記念碑です。私が高校1年生のときに設置され、鳩がいつも留まっていると勘違いするほどすばらしい作品です。その足下にある碑文の一部を読みます。「今少なくとも私たちの国は、戦争のない日が続いている。この現実を未来に向かって、真の平和な日々になることへの努力こそ、私たちの責任ではないだろうか」とあります。一度、明るいときに、この碑文の全てを読んでください。きっと、考えさせられると思います。
 結びに、長い夏休み中、事故のないよう気を付けることをお願いし、私の話を終わります。

前期終業式

前期終業式-2015/10/02

 前期終業式に当たり、皆さんにお話をします。4月から早いもので半年が経ちました。この間様々な行事等がありましたが、5月は生徒総会、6月は定体連、7月は球技大会、9月は生活体験発表大会と遠足がありました。その生活体験発表大会ですが、皆さんの協力で無事終えることができました。心から感謝します。また、○○さんの「誠実に!ひたむきに!」と題した発表は、○○さんのまっすぐで素直な性格がよく表れたすばらしい内容でした。「前を向いて誠実に、ひたむきに、少しずつでも進み続けることが大切です」という言葉が、今も私の心に残っており、優秀賞は当然の結果と思います。○○さん、本当におめでとう。皆さんも今一度拍手をお願いします。○○さんには、さらに練習を重ね、全道大会での活躍を期待しています。頑張ってください。全道大会で応援する皆さんも、「誠実に!ひたむきに!」を今一度胸に留め、これからの高校生活を送るようお願いします。
 さて、皆さんは、前期の成績を見たと思いますが、その成績をどう感じているでしょうか。皆さんを、勉強の仕方と成績で、4つのタイプに分けて見ますので、自分はどのタイプか考えてください。まずは、Aタイプ。勉強によく取り組み、成績もよかった生徒です。このタイプの生徒は、これからも順調に成長していくと思いますので、安心することなく、将来の夢や目標を高くして、引き続き頑張ってください。次は、Bタイプです。勉強はしているものの、よい結果が得られない生徒です。成績というものは、なかなか上がらないものと考え、あきらめず、自信をなくすこともなく、努力を続けてください。しかし、勉強の仕方が悪いかも知れないので、友達や先生に相談してみることも大切です。つぎは、Cタイプです。たいした勉強していないのに、成績がよい生徒です。このタイプの生徒もいると思いますが、世の中を甘く考えており、必ずどこかで失敗するタイプです。将来の夢や目標をしっかり持ち、勉強も含め高校生活を無駄にしないよう、真面目に取り組むことが大切です。最後は、Dタイプです。勉強もしないし、成績も当然よくない生徒です。西定には、このタイプの生徒はいないと信じていますが、もしいたらとても心配です。Dタイプの人は、努力が続かなく、友達を励ましたり、励まされたりしたことがあまりないと思います。まずは、将来の夢や目標をしっかり考えるところからはじめ、西定での生活を充実させてください。
 最後に、いずれのタイプの生徒であっても、後期も引き続き笑顔で、学校生活を一層生き生きと送ることを期待し、私からの話を終わります。

PTA懇談会

PTA懇談会-2015/10/29

 平成27年度PTA懇談会に当たり、一言ご挨拶させていただきます。本日は、寒い中、またご多用中にもかかわらず、本懇談会にご参集いただき感謝申し上げます。また、日頃から本校の教育活動にご理解とご協力をいただいておりますことに、心からお礼申し上げます。
 さて、本校には、心優しい生徒が多いという印象を持っていますが、その反面、不安や苦労を抱えながら高校生活を送っている生徒も多いと感じています。夜間に学ぶこと自体、大変なことだと思いますが、苦労が多ければ多いほど、目標を達成したときの喜びや感動は大きいものです。本校で体験したこと一つ一つが、何ものにも代え難い貴重な財産となって、必ずや将来の自分を支えると、わたしは信じています。定時制・通信制課程では、そうした貴重な体験を発表する「生活体験発表会」が毎年全道各地で開催されており、優れた発表は、全道大会を経て、全国大会にも出場します。
 今年の石狩管内の大会では、本校を代表して4年生のAさんが、「誠実に!ひたむきに!」と題して発表しました。Aさんは、本校定時制に入学し、誠実に、ひたむきに取り組むことを決意したと話していました。具体的には、学校行事などの活動に積極的に取り組むことと、高校生活でかかる費用を自分で用意することにチャレンジすることでした。この二つのチャレンジを通して、困難にくじけず、誠実に、ひたむきに取り組むことの大切さが、貴重な財産になるとともに、感謝の気持ちと努力を続ける気持ちを大切にして、これからの学校生活を送りたいと熱く語っていました。発表内容だけでなく、Aさんのまじめでひたむきな性格が審査員の心をつかみ、石狩支部2位で全道大会に出場しました。残念ながら、全道大会では入賞を逃しましたが、参加した他校の生徒をはじめ、応援に駆けつけた本校の全生徒に対し、共感や多くの勇気を与えたと思います。
 また、Aさんが2位となった石狩管内の大会では本校が当番校となっており、受付や接待、司会などの仕事を生徒全員が取り組み、大会を立派に運営することができました。他校の先生方からも、お褒めの言葉をいただき、私も大変うれしく思いました。子どもたち一人一人が、確実に成長していると改めて実感したところです。
 この他、部活動も盛んで、定時制・通信制の支部大会では、バドミントンで1年のB君がベスト16位に入るなどの活躍もありました。保護者の皆様におかれましては、これからも、生徒が本校での様々な経験を通して成長することを期待し、温かく時には厳しく応援していただくようお願いします。
 結びに、本日の公開授業や懇談会等をとおして本校の教育活動へのご理解を深めていただき、引き続きご協力を賜りますようお願い申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。

冬期休業前全校集会

冬期休業前全校集会-2015/12/25

 冬休み前、そして年末に当たり、お話をします。この1年間を振り返り、皆さんには、様々なことがあったと思います。去年の今頃、1年生はまだ中学3年生で、入学願書を書いていたでしょうか。4年生は、見学旅行の後でのんびり過ごし、まだ進学や就職のことを真剣に考えていなかったりと思います。
 また、この1年、思い通りにいかなかったり、なかなかやる気が起きなかったりした生徒もいると思います。うまくいかないのは、努力が十分でないからです。しかし、努力することは簡単ではありません。特に、努力を怠ってきた生徒にとっては、急に努力をするのは、とても大変です。では、ほんの少しだけ努力してみようと考えてはどうでしょうか。例えば、今日よりも、100分の1(1%)の努力をするということです。昨日より今日、今日より明日と、1年間毎日を前向きに、わずか1%でもいいから努力しようと考えることが大切です。仮に、1,000円持っているとして、前日よりも1%ずつ増やそうと毎日努力したら、1年(365日)で37,783円にもなります。わずかでもいいから、積み重ねることが大切です。しかし、人間は弱い者です。ほんの少しだけ怠けてもいいかな、このぐらい手を抜いてもいいかなとつい考えてしまいます。毎日1%ずつ怠けたら、先ほどの1,000円は、1年でたったの25円になってしまいます。1%だけ怠けるか、努力するかは、1日ではたいした差ではありませんが、1年では大きな差になります。ちょっとした気持ちの持ち方で、皆さんの人生は大きく変わります。皆さんには、この1年を振り返るとともに、来年は、そうした前向きの心構えを持ち続けるよう期待しています。
 最後になりますが、交通安全にはくれぐれも気をつけて、皆さんとそして、ご家族が良い年を迎えられますよう祈念し、私の話を終わります。

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